2025年12月24日(水)3年生の卒業に向けて、卒業記念講演が行われました。
今年は、「人生のさいごに寄り添う看護師になるために~スピリチュアルケアとは~」をテーマに、非営利一般社団法人 大慈学苑代表理事の玉置妙憂先生をお招きし、卒業記念講演を行っていただきました。

講演では、スピリチュアリティとは、スピリチュアルペインとは、スピリチュアルケアとは何かなど、ひとつひとつ紐解いてお話してくださいました。
緩和ケア病棟での、実際の患者様との場面を交えてのお話はとても興味深く、人生のさいごに寄り添う看護師になるにはどのような関わりをしていけば良いのかを学ばせていただく機会となりました。
学生から「患者さんから、“来年の桜はもう見ることができないなぁ”と言われた際、どう返答していけばよいですか?」という質問に対し、『返答に迷ったら無理に答えない。“うん”を上手に活用すること、だだし、同じ“うん”でも様々な意味合いがあるため、その場に応じた使い方をすることが大切です。』とアドバイスをいただきました。『“迷ったら何も言わない。何も語らず患者の側に居るだけでも良い”』とのお言葉が印象に残りました。

また、学生「終末期実習で、ターミナルの患者さんの訴えに対して自分の気持ちも落ち込んでしまった。今後どう対応すればよいですか?」という質問に対しては、『自分と患者さんとの間には、必ず川があると思って接する。冷たい人と思われるかもしれないが、その川には足を踏み入れない。“病気なのは患者さん、自分ではない、辛いのは患者さん、自分ではない”のように、必ず線引きをする。患者さんに寄り添うことは大切であるが、“共依存しない”ような気持ちを持つことが看護者として大切です。』とアドバイスをいただきました。
卒業後、患者さんとの関わりで悩むこともあると思いますが、3年生の皆さんには今回の講演で学んだことを思い出して、患者さんの人生のさいごに寄り添える看護師となってほしいと願っております。
玉置先生、貴重なご講演を本当にありがとうございました。
